2023.12.09 桐生・伊勢崎ツーリング
【プロローグ】
12月になり、山も走れなくなったんだろうなぁと思いながら通勤している今日この頃、なんと今日の天気予報は「晴れ、最高気温18℃」。自宅から見える赤城山も榛名山も雲一つ無く、バッチリ見えています。
これ、行くしかないよね!?と、急いで準備をし、急遽ツーリングに行くことにしました。
もちろん、行き先は前回・前々回が妙義山だったので赤城山か榛名山?どっちにしようか?とウキウキで考え、ふと思い出したのが夏のこと。 あのとき、平野部と国道353号のある標高350m付近の温度差が4℃。大沼の辺りが1300m。今日の最低気温が前橋で6℃
………ダメじゃん。凍っている可能性あるじゃん。
ということで、この時間だしこの気温だし(この時点で10℃)、大丈夫かとも一瞬思いましたが、リスクを考え、山をあきらめて、平野部でちゃんと行ったことの無い場所に行ってみることにしました。
もちろんルートは、標高的にも凍るなんて考えなくて良い、国道353号線。赤城山中腹のロングワインディングは気持ちよかったです!
【き・桐生は日本の旗どころ】
ということでやって来たのが、桐生の「桐生新町重要伝統的建造物群保存地区」です。
上毛かるたに謳われているとおり、桐生は織物業で栄えた町で、今も絹織物は盛んではありますが、往時の蔵やノコギリ屋根工場なども残っています。
仕事では何度か来ているのですが、街の中を見ていなかったので、いくつか回って見ました。 桐生の織物工場では、屋根がノコギリ状にぎざぎざになったノコギリ屋根工場が、明治期から昭和半ばにかけて建てられました。全体的な絹織物業の衰退にともない、今はその役目を終えた建物でも、店舗や倉庫など別の目的で使われているものがいくつか残されています。写真の旧曽我織物工場は、近年まで別の工場や倉庫として使われていたというもの。
この他にも、ワイン倉庫だったり、食べ物屋さんになっているものもあり、その他、元商家だったり蔵だった建物も現代的な活用をされて保存されているものもありますので、興味がある方はぜひ散策してみてください。
なお、笑撃…いや衝撃だったのは桐生歴史文化資料館。
歴史的な街並みとかを歩く場合、まずはこういった資料館で情報を得てからというのは普通で、大きな役割があると思うのですが、何とこの日は「冬期休館」中(12月4日~1月5日)!
いやいや、山越えの峠道じゃないんだから「冬期休館」はないでしょうw
今日のツーリング最大の衝撃でしたw
【そ・そろいの支度で八木節音頭】
桐生でもう一つ有名なのは、八木節踊りです。
八木節自体は、栃木県の足利市が発祥なのですが、桐生では、昭和39年にいくつかあったお祭りをまとめて桐生祭りとして開催されて以降(昭和63年に桐生八木節まつりと改称)、今年で60回目となるお祭りです。
このお祭りのスゴイところは、8月のお盆の3日間行われるのですが、なんと50万人の人出があるとのこと。
その様子は、公式FacebookやYoutubeなどにも掲載され、本町5丁目の大やぐらを取り囲む様子はご覧になられたこともあるかも知れません。
公式Facebook
https://www.facebook.com/photo/?fbid=427311876172648&set=a.427311842839318
Youtube 2015 桐生八木節まつり フィナーレ
https://www.youtube.com/watch?v=loQd1M5UcFA
しかし…しかしですよ。
50万人の人が参加するお祭りにツーリングで行くというのはムリ!
しかもお盆の頃は、家族サービスをしないと、ツーリングに行けなくなってしまいます。
そこで、上毛かるたを使ったツーリングですが、ここに限っては、すみませんが、冬の何もないこの本町5丁目交差点の写真で許してください。m(-.-)m
【お・太田金山子育呑龍】
桐生を後にしてやって来たのがこちら、上毛かるたに「お・太田金山子育呑龍」と謳われた大光院です。
このお寺は、徳川家康が、徳川始祖の新田義重の追悼供養と徳川家繁栄、天下泰平のために1611年に建立されたお寺で、その最初の住職が「呑龍上人」でした。
彼は戦や天災の影響で、子どもを手放す親が後を絶たない状況を見て、そういった子ども達を自分の弟子として預かり、大光院で育てたことから「子育て呑龍さま」として広まったとのこと。
場所だけ調べただけで行ったので、ここまで大きなお寺とは思ってもおらず、ちょっとビックリ!
故事のせいか、子ども連れでいらっしゃっている参拝客の方が多かったのが印象的でした。
【れ・歴史に名高い新田義貞】
続いてやって来たのが、太田市にある生品神社。
この神社は、1333年、後醍醐天皇の綸旨を受けて、新田義貞が鎌倉幕府討幕の兵を挙げた場所という、まさに歴史の舞台となった場所です。
境内には、挙兵時に軍旗を掲げたクヌギの古木が保存されていたり(すでに枯れて倒れた根本部分を保存処理したもの)などがあり、思ったよりこじんまりしていましたが、雰囲気はかなりのものがありました。
その境内前にあったのが、この新田義貞の銅像で、鎌倉幕府に攻め入る際、稲村ヶ崎で海中に刀を投げ入れたところ、たちまち潮が引いて進路が開けたというシーンを再現しているとのこと。
ただ、この銅像、実は2代目なのです。
元々は1963年に建立され、1983年の挙兵650年を機に生品神社の境内に安置されたのですが、2010年2月に、なんと盗まれてしまうという事件が起きました。
その後、銅像は見つからず、2012年5月に再建されたのが、今の像で、義貞の弟である脇屋義助の子孫の方が作成したそうです。
それにしても、こんな像、どうやって盗んだんでしょうね?
【もう一つの新田義貞像】
実は生品神社の新田義貞像とそっくりのポーズをしている新田義貞像が、同じく太田市の新田荘歴史資料館の敷地内にあります。
この辺りは、新田荘(にったのしょう)と呼ばれた荘園です。1108年の浅間山の噴火で荒廃していたこの地を、新田源氏の祖である新田義重が再開発して荘園として成立しました。
この資料館の周辺にも歴史公園として整備され、東照宮や長楽寺など、荘園ゆかりの史跡が残っています。
それにしても、この銅像、生品神社の新田義貞像と同じポーズというのが…やっぱり有名なシーンだからなんでしょうかね?
【め・銘仙織出す伊勢崎市】
近現代の史跡である桐生、中世・近世の大光院や新田荘関連史跡と続きましたので、ちょっと時代を下って、明治の史跡として訪れたのがこちら、いせさき明治館です。
この建物は、1945(明治45)年に建てられた、群馬県内最古の和洋折衷の木造洋風医院建築です。
もともとは、病院として建てられたもので、2002年、当時の所有者である黒羽根氏より2002年に市に寄贈され、現在の位置に移転(曳屋による)し、「いせさき明治館」として、銘仙などを展示しています。
銘仙とは、江戸時代以降この地で折られていた伊勢崎太織という絹織物が作られていたのですが、明治期になって絹を素材にして造られた平織物の総称として(伊勢崎だけでなく、足利や八王子など関東の製品に対して)用いられるようになったようです。
明治館は無料で見学できますし、伊勢崎銘仙の着物などが展示されていました。
興味のある方は、立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
【くしやの変わり焼き饅頭】
上毛かるた取りも今日の分は明治館で終わりましたので、後はもう帰るだけだったのですが、ふっと思い出してやってきたのが、同じく伊勢崎の「くしや」さん(「くしや忠治」との表記もありますが、お店に掲げられていたのは「くしや」でしたので、ここでも「くしや」と表記します。)。
群馬県内で一般的な焼きまんじゅうは、ふかふかのパンぽい饅頭に味噌だれを塗って焼いたものなのですが、ここ「くしや」さんでは、もちろん普通の焼きまんじゅうもあるのですが、それ以上にオススメなのが、ちょっと変わった焼きまんじゅう。
中でも、私のイチオシが、写真の「塩バター」(手前)と「チョコバナナアイス付き」です。
「塩バター」はまさに塩で焼いてバターがさらに塗ってあるという、バターの香りと塩気がとっても美味な一品。
また、「チョコバナナ」はまんじゅうを割って、バナナとクリーム・アイスを挟み、チョコパウダーが振りかけられているという、まさにスィーツな一品。
職場の人に言わせると、”「焼きまんじゅう」じゃない”との反応でしたが、私的にはとても美味しいので好みの一品です。
ぜひ一度は食べてみてください。超オススメですよ!
【エピローグ】
美味しい、変わり焼きまんじゅうでお腹がいっぱいになったら、後は帰るだけ。 国道17号からは、赤城山がバッチリ見えています。
そういえば、朝はあの中腹を走ったんだなぁ…と思いながら眺めると、ちょっと感慨深いものがあります。
また、こうやって見る限り、しかも日中はバイクの気温計でも18℃ちょっとまでありましたので、きっと山越えできたのかもしれません。
が、史跡巡りなツーリングも楽しかったですし、上毛かるたも一挙に5枚取りできたので、ヨシとしましょう。
今年のツーリングもこれで終わり。
年明けてもしばらくは、平野部しか走れませんので、しばらくはこんなツーリングになるでしょう。
今年一年、頑張って色々なところを走れました。
来年も、群馬を中心に、楽しーツーリングができるよう祈りながら、バイクにカバーを掛けたのでした。
本日のデータ
走行距離:約145km
所要時間:6時間50分
平均燃費:19.2km/L
本日の上毛かるた
き・桐生は日本の機どころ
そ・そろいの支度で八木節音頭
お・太田金山子育呑龍
れ・歴史に名高い新田義貞
め・銘仙織出す伊勢崎市
残り:13枚
| 固定リンク | 0
コメント