あだたら高原キャンプツーリング
【プロローグ】
長く辛い花粉症シーズンがようやく終わりを告げた4月下旬。
それでも例年になく仕事がムチャクチャな状態だった私には、土日にバイクに乗る体力が残っていませんでした。
バイクに乗りたい、でも乗ることが出来ない…。
そんな葛藤にいよいよ別れを告げ、今シーズン最初のロングツーリングに出かけることにしました。
向かった先は、福島県あだたら高原。
早朝出勤と終電&終電後の帰宅を繰り返し、ストレスためまくっていた様子を見て、家族より1泊してこいとのありがたいお言葉をいただきましたので、今まで行ったことの無い、二本松市にある、市営あだたら高原キャンプ場で、4月29日・30日と1泊キャンプをすることにしました。
GW2日目とあって、渋滞は必至。それを避けるために、いつものように7時過ぎではなく、なんと5時前に家を出るという私にとっては超早朝の出発に、今シーズン初のロングツーリングに行けるワクワクに、キャンプに行けるウキウキが加わり、しかも日の出が拝めるというこの状況に、テンションが上がりまくっていました。
さて、今回のツーリング、どんな楽しいことが待っているのでしょう?
【つばくろ谷】
自分的にはかなり早く出てきた甲斐あってか、GW前半戦中日の割には渋滞らしい渋滞は全くなく、すっと福島までやってきました。
当初走りながら考えていたのは、先にキャンプ場に行ってテントを立ててからうろつくというものでしたが、この時間ではさすがに早すぎるので、先にうろつくことにしてやってきたのがこちら、磐梯吾妻スカイライン。その最初の観望スポットのつばくろ谷です。
今日は雲一つ無いとても良い天気。福島の街もよく見えています。
暑すぎくもなく、爽やかな気候でとても気持ちの良いところなのですが、なぜか今日は羽虫が沢山飛びまくっていて、これにはさすがに閉口してしまいました。
【浄土平】
そのままスカイラインを上っていくと、この道のハイライト、浄土平に出ます。
何度か来ているのですが、これまでと違って、今日は雪も結構残っていて、それがまた良いアクセントになって、とてもすごい景色となっています。
メインのストレートを抜けてヘアピンをいくつか抜けたところで、少しだけ眺めていましたが、本当にいつまでも見ていたい景色です。
が、この日は監視員の方がいらっしゃったので、そうそう長居もできなさそうでしたので、後ろ髪を引かれる想いでスタートしました。
【雪の回廊】
いつもなら、浄土平のレストハウスに寄って行くのですが、なぜか今日はスルーしてしまいそのままスカイライン西側区間に突入です。
レストハウスを越えてしばらくは雪の回廊が楽しめるのですが、今年は暖かいせいか、ご覧の通り、2mあるかないか。しかも、写真に写っていない反対側はほとんど雪がなく、「回廊」というよりも「壁」があるという状況です。
今年のスカイラインは、当初予定していた日が、雪等悪天候だったのでオープンが延期になったと聞いていましたが、やはりここ数日の暖かさからはこんなモノなんでしょうね。ちょっと残念ですが、残っているだけでも良しとしなければですね。
【磐梯吾妻レークライン】
スカイラインのダウンヒルを楽しんだ後は、もちろん(笑)レークラインに突入です。
というか、私の中では、この日本の道は一体となって認識されていて、たいてい福島側から来ることが多いので、そのままセットで走ることが多いのです。
ヒルクライム&ダウンヒル+絶景ポイントのあるスカイラインと違って、こちらは秋元湖と小野川湖との間を抜ける、適度なアップダウンのある林間コースで、所々に見える湖の湖面を見ながら、なぜか無料になってからかなり経つ今も交通量の少ない、気持ちの良い快走路です。
この日も、バイク数台、車数えるほど…という交通量で、新緑&所々に残った桜を見ながらの気持ちの良いワインディング走行となりました。
やっぱり、スカイライン、レークラインともいつ来ても楽しい道です!
【御食事処 成駒】
さて、通常であれば、スカイライン→レークラインときたら、当然ゴールドラインを走るというのが私の中での定番中の定番なのですが、今日はゴールデンウィーク前半戦の中日ということもあり、電話予約はしているモノの、基本フリースペースなキャンプ場の場所の確保がちょっと不安になったため、ここでゴールドラインはパスし、キャンプ場のある二本松に向かうことにしました。
が、他方で結構良い時間でもあるので、どこか良いところで昼飯でも…とその場でネットで見つけたのが、岳温泉にある「御食事処 成駒」さん。昭和30年から変わらないソースカツ丼が有名なお店です。
この日も13時前だというのに、5組も待っている状況とかなりの人気の様子。
山から下りてきてかなり暑くなってきたこともあって、一瞬、パスして…とも思ったのですが、この人気の様子に期待して、待つこと30分、やっと呼ばれました。
注文はもちろんソースカツ丼(ヒレ 1150円)。分厚く結構な大きさのヒレカツが2枚(2個と表現した方が良いくらいの分厚さです)乗った、ボリュームたっぷりのカツ丼です。
特筆すべきは、これだけ分厚いのに、肉は本当に柔らかだったこと。もしかしたら箸で切ることが出来るのでは?と思うくらい柔らかで、これが、ちょっと濃いめのソースがたっぷりかかった、なのにサクサクな衣と相まって、とっても美味です!
個人的な好みからの欲を言えば、味がちょっと濃いめなのでもうちょっとキャベツが多めでも良いかなぁとも思いますが、それでも飽きることなく食べきれる絶妙な味付けですので、最後までとても美味しくいただきました。
食べ終わって店を出る頃には2時前近くでしたが、それでも来た時以上に人が並んでいたのですが、それも納得のおいしさ!
この界隈にいらっしゃた時には、ぜひオススメです!
なお、メニューには、ロースのソースカツ丼もあり、相席の人のを見ているとそちらも美味しそうでしたし、卵とじの煮カツ丼もありました。とっても興味がわくところ、次回はこれらも頼んでみたいと思います。
【市営あだたら高原キャンプ場】
さて、満腹になってやってきたのは、今日の宿泊地である二本松市の「市営あだたら高原キャンプ場」です。
こちらは、芝生のフリーのキャンプサイトが広がる、無料のキャンプ場です。
しっかりとした水場や竈のある炊事棟や、トイレが整備された、無料の割にはとても良いキャンプ場です(トイレは…という声もありますが、管理人が常駐していない無料のキャンプ場なら、あんなモノだと思います。)。
ちなみに、市への予約は必要であり、また、昔は違ったようでようですが、今は一切の車両進入禁止となっています。さらに、芝生サイトですから当然と言えば当然ですが、直火は禁止となっています。
ただ、この日は夜までにカブ3台のグループと、ZZR1400とハヤブサのそれぞれのソロの方が、場内への乗り入れを禁止されているにも関わらず、テント脇までバイクを入れていました。また、翌朝も数台、バイクを乗り入れている人達も…。さらには、炊事棟前には大きな直火の後が…。
せっかく気持ちの良いキャンプ場であり、しかも無料で開放されているのですから、ルールぐらいは守れ!と声に出して言いたいです。でないと、有料化されたり、さらにルールが厳しくなったりと、行政なのに私たちの側に立った運営をしてくれているのが、ちょっとした苦情を受ければ、たちまち厳しい運営になってしまうなんてこともあり得るのです(だって、利用者はほとんど県外ナンバーですよ。税金で運営されている以上、市民の声優先なのは明かです。)。
お願いなので、やはり定められルールどおり、しかも"かつての"ではなく、"今の"ルールにしたがって、いつまでも良い運営をしていただけるように心がけてください。
でなければ、「どうして県外のルールも守らない奴らに、俺たちの税金を使わなければならないんだっ!」ということになりかねませんので。
気持ちが良いキャンプ場だけに、ちょっと残念な気分になってしまいました。
【ボッチな晩餐もいいもんだ】
さて、到着後、テントを立て、荷物を下ろしたあとは、買い出しです。
このキャンプ場は、向かいには日帰り温泉施設がありますが、食材等は10分ちょっとバイクで走ったところにある、二本松インター入り口脇の大型スーパーを使うのが便利です。
良くある街の小さなスーパーではなく、食品オンリーですが広い駐車場もある郊外型の大型店舗で、かなりの品揃えです。
今回は少し荷物になってもと、ちょっとした調理が出来るような準備をしていたのですが、この日は昼間は30度近くまで気温が上がっており、スーパーに着いたときには「火をたくのは勘弁して…」と思うぐらい。
このため、昼にがっつり食べたことと暑さにやられてあまり食欲もなかったこともあり、簡単に食パン+レトルトで済ますことにしたのですが、キャンプ場に戻り、日が落ちたとたん、かなり涼しくなってきて、それなりに暖かいモノが食べたくなってくる始末。
そこで、朝用に東京から持ってきたインスタントのカップカレーライスを急遽登場させ、暖かいご飯をいただきました。う~ん、こんなことなら、出発前に妄想していたとおり、鍋焼きうどん+肉等の焼き物(フライパンできる何か)にすれば良かったと反省しきり。
でも、ボーッと辺りの風景や、上ってきた月を見ながらのぼっちな晩餐も、非日常っぽくって、とても良い物だなぁとつくづく思ってしまいました。
この4月が怒濤の仕事状況でしたので、全てを忘れてぼーっと出来るというのは、ホント、なによりも贅沢で、貴重な時間となりました。
ご飯を食べた後は、テントの中で少しだけゆっくりして、早くに寝ることに。
月も満月ですし、おまけに1時過ぎに目が覚めたときには薄い雲に覆われ星も見えず、寝るしかすることがなかった、というのが正直なところなんですけどね…。(苦笑)
【キャンプ場の朝ご飯】
翌日は、気がついたら予定の時間を大幅に遅れ、9時過ぎに起床するというていたらく。ホント、疲れがたまっていたようです。
まぁ、このキャンプ場は基本林の中の芝生広場なサイトですから、陣馬形山のような素晴らしい眺望があるわけでもありませんので、日の出を意識する必要も無く、敢えて欲するまま惰眠を貪ってわけですが、気がつくと多くのキャンパーはすでに出発した後…。
慌てて朝ご飯の用意をし(昨晩のメニューになるところだったモノたちです。)、大急ぎで撤収作業にはいります。
ここで、1つ大きな問題が。
なんと、サイドパニアのステーを止めているボルトが1つ落ちて無くなってしまっていることが発覚してしまいました(あまりに慌てていたので写真撮り忘れました。)。
長距離を走る前になんとかせねばと、昨日食材を調達したスーパーの向かいにあるホームセンターに慌てて駆け込み、ボルト&ナットと足りない工具を調達して、駐車場で早速修理をして事なきを得ました。
… 大型スーパーとホームセンターがそろってインター入り口脇にあるなんて!
二本松…、なんてできる子…(笑)
【まっすぐ帰宅することに】
作業を終えたところで、この後どうするか?と考えたのですが、朝起きてきた時に考えていたルートをとるより、なんとなく気持ちが萎えてしまったこともあり、ホムセンすぐの二本松ICからそのまま帰ることにしました。
これが今思えば大正解だったのです。
午後からは午前中のような青空はなくなってしまい、一面の曇天模様。しかも気温も昨日ほどではなくてもかなり蒸し暑いため、渋滞も無く淡々と走っていると、ヘルメットの中では次第にぼーっとしてきます。
そこで、たまらず上河内SAに入って休憩を取ることに。携帯のタイマーを15分間にセットし、仮眠をとったのですが、目が覚めたらなんと1時間も経った後でした。
慌てて顔を洗って出発したのですが、この一時間でだいぶ混雑が始まっていて、上記のように渋滞とまでは行かないものの、かなりペースが落ちる箇所も何カ所かありましたので、間一髪というところでしょう。
二本松で直帰を選ばず、どこか寄っていたら、きっと延々と渋滞につきあわされることになっていたことでしょう。あのとき、直帰を選んで良かったでした。
というか、昼寝はそこそこにしないといけないですね(苦笑)
【エピローグ】
ガソリンを満タンにしてから自宅に着いたのが16時前。
家族にお土産を渡してテントと寝袋、汗だくになったウエアを干して、楽しかった2日間、今年初めてのロングツーリングの終わりです。快く1泊ツーリングに行かせてくれた家族に感謝です!
いよいよ2018年のツーリングシーズンが始まります。
今年はどんなところに行くのでしょう?行ってみたいところ、走ってみたいところがまだまだ沢山有るのですが、天候や仕事等との関係でどこまで行けるか…。
良いシーズンになると良いなぁと思っています!
[おまけ]
お土産に買ってきたのは、「福島と言えば」の「ままどおる」のプレーンとチョコ味(「チョコままどおる」)。
このチョコままどおる、実は昔、同様の商品が「ぱぱどおる」の名前で売られていて、福島駅の新幹線改札口出たところにあるの売店で購入したことがあったと記憶していました。
ただ、お土産を買った三万石二本松店(メーカー直営店)のお姉さんによると「そういう話を良く聞くんですが、チョコままどおるのことじゃないですかね~」とのこと。
確かに買った記憶があるんですが、実際の処どうなのでしょう?ご存じの方、教えてください。
本日のデータ
走行距離 : 約727km(454km+273km)
所要時間 : 約12時間40分+約5時間20分
平均燃費 : 約21.1km/L
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