2015.09.21-22 ソロキャンプデビュー戦@陣馬形山キャンプ場
【プロローグ】
「生の天の川を肉眼で見たい…」
こんな考えが頭の中に住み着き始めて数ヶ月。
日帰りツーリングですらマシに行けていないのに、まして1泊ツーリングなんて…と思っていたのですが、このシルバーウィーク、家族がむちゃくちゃ忙しいということなので、お許しをえて1泊ツーリングに出かけることにしました。
で、どこにどうやって…と考えていたところ、押し入れの中にあるテントと寝袋を思い出し、初めてのソロキャンプツーにすることにしました。 そもそろ泊ツーでも宿に泊まるのが基本の私、これまでのキャンプツーといえば、大昔、バイク屋さんのツーリングで行ったっきり、With"F"でもコテージに泊まりましたので、寝袋は使っても、調理器具も何も持たずに行くのが2回きり。ましてソロキャンプというのは初めてです。
そこで、家に簡単なガスバーナーとお湯湧かし用の鍋?があるので、テーブルやランタン等いくつか最低限必要な購入してまぁ試しにと出かけてみることにしました。
シルバーウィークまっただ中ですので、当然道は激混みです。あわてていっても…と9時過ぎに家を出ると、予想通り、下道すらこの状況。延々渋滞の中央高速をスリスリしながらではありましたが、天気も良いこともあって、ワクワクしながら走っていきました。
【カジュアルレストラン しらかば】
さて、大月を過ぎて渋滞も解消した中央高速を快調に飛ばしてやって来たのが、「カジュアルレストラン
しらかば」さん。とてもおいしいというので有名なソースカツ丼のお店です。
夜が軽いことを想定していましたので、昼はがっつりと考えていたので、「ロースカツのスペシャル丼」1300円をお願いしました。
10分ぐらい待ったでしょうか、注文してから上げているとおぼしきカツ丼は、「熱々」かつ「厚々」。特にカツは、東京では滅多にお目にかかれない、3cm近くありそうなくらいの分厚い肉に、あっさり軽めのサクサク衣。これに醤油?ベースのあっさりソースがからまり、本当に美味!
下に敷いてあるキャベツの下のご飯もベシャつくこともなく、ほどよく浸みたソースと相まってこちらも美味です!
こんなに美味しいソースカツ丼も久しぶりで、私の中でのソースカツ丼の中ではトップに君臨すること間違いないと思います。
1300円という値段にちょっと引くかもしれませんが(カツ丼+味噌汁+香の物だけです)、それだけの価値は十分だと思いますので、この辺りにいらっしゃった時には、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
【Aコープのばかぁ!!】
カツ丼に満足した後にしなければならないのは、今夜の夕食のおかずと明日の朝ご飯をゲットすることです。 しらかばのマスターにスーパーを聞くと、ちょっと行ったところにAコープという農協系のスーパーがあるとのこと。いさんで行ってみると…なんと休店!
その後、ナビが示すルート上に3店ぐらいAコープがあったのですが、いずれも休店中。おまけにコンビニも無く、いよいよ明日の朝飯なしか?と思いかけたところに見つけたのがこちら、「かっぱふれあいセンター」という竜束農産物直販所。
何とかパンをゲットし、とりあえずは明日の朝のご飯は確保しましたが、その他は野菜等だけなので、いわゆるお総菜系は全くなく、今晩のご飯はおかず無しが決定した瞬間でした。
【陣馬形山キャンプ場】
さて、今夜のキャンプ場としてやって来たのは「陣馬形山キャンプ場」です。
中川村が管理している無料のキャンプ場で、ネットなどではあまり有名ではない感じでしたが、16時半前に到着した時には、ほぼほぼ場所が無い、という状況。何とか隙間を見つけて、両隣に挨拶をしてテントを設置しました。
ここはとても景色が良いのが評判なのですが、残念なことにこの日は雲が多く、「中央アルプスに沈む夕日を見ながら…」とはいかず、ちょっと中途半端な夕景となってしまいました。
付近を散策したり、コーヒー一杯飲んだらすることもなくなり、まだ明るさが残っているうちにと夕食の準備を始めます…が、お休みをたっぷり取ったAコープさんのおかげで、今夜の夕食は、家から持ってきたカップラーメンのみ。本当はこれにおにぎりとかちょっとしたおかずが着くはずだったんですが…。まぁダイエットのためにと考えることにしましょう。
… 昼にがっつり食べておいて良かった。。。
で、気がつきます。箸が無いことに!
もともと、このストーブやら鍋?などは、ツーリング先でコーヒーが飲めたら程度に考えて用意していた物なので、そもそもキャンプ用の箸やらフォークやらは持っていなかったのです。
さらに、当然どこかでお総菜系を買えば割り箸程度はもらえるはずでしたので、何とかなったはずなのです。
しかたがないので、木の枝を切り、お箸代わりにして食べました。
ナイフがカバンに入っていててつくづく良かったと思った瞬間です(笑)
実はキャンプ場から200mほど歩くと陣馬形山の頂上になります。
ここはほぼ360度の眺望が素晴らしく、夜には街明かりと満点の星空が評判なのですが、残念ながらこの日は全面に雲がバッチリあり、夕方少しだけ見えていた月も全く見えない状況となってしまいました。
とはいえ、駒ヶ根や伊那の街明かりがとても綺麗で、近所に住んでいたらきっと良いデートスポットになっていたんでしょう(笑)
この日は、地元の天文台の星空観測会が開催されていて、星は見えないのですが、星の話しや地形の話しなど、とてもおもしろい話しが聞けました。とはいえ、星が全く見えないのに解説をしてくださるのはちょっと申し訳なかったといえば申し訳なかったのですが…。
その後、千葉から来たというバリオス乗りの方としばらく話しをしてテントに戻ったのですが、なんとその直後から雨が降り始めてしまいました。
しかたがないので、することもなく早々に眠ることに。この辺、ソロキャンプの良さであり、ちょっと残念なところでもあります(周りがターフの下で盛り上がっていたりすると…ね(笑))
夜1時過ぎ、トイレに行きたくなり目が覚めたのですが、テントをでたところでびっくり!なんと雲1つ無い、満点の星空が広がっていたのです。
もちろん、天の川もバッチリ見えます。実はここまでバッチリ生天の川を見たのは初めてで、これまで何となくこの辺が…というレベルばかりでしたので、これには感動しました。もともとこれが見たくてここまでやって来たわけですから…。しかも雨が降って諦めざるをえないと思っていただけに、感動もひとしおです!
ただ、時間が時間でしたので、星撮り用の機材ではなく、そのまま試しで撮るということに終始してしまいましたので、ちょっと期待したほどの写真がとれなかったのですが、それでもこのレベルまでは撮れました。
まぁ、初めてにしては、というところですが、次回以降は、横着しないでちゃんと機材を出して撮るようにしたいと思います。
これだけの満点の星空を見た以上、日の出も期待できるだろうと、写真は何枚かにとどめてさっさと寝ることにしました。
が、日の出時刻頃(5時半前)に何とか目を覚まして外を見ると、一面真っ白!霧が立ちこめて3つ先のテントもぼやけるぐらい。
これでは…と早々に諦めて二度寝し(笑)7時過ぎに起きてみると、今度は快晴&中央アルプスに雲海という素晴らしい景色が。もちろん再び山頂まで登り、何枚か写真を撮りました。
まぁ、この時期ですのでもちろん山に雪なんか無いんですが、GWとかもう少し後だと、きっと山頂に雪が残ってとても綺麗な風景なんだろうと思います。ぜひその頃にまた来たいと思いました。
昨日のAコープ攻撃のおかげで、私の朝ご飯はコーヒーと菓子パン2つというとても簡単な物。さっさとすませて、撤収作業に取りかかります。
それにしてもこのキャンプ場、無料ですが、トイレと水(飲めないようです)が完備され、下も芝生で背中が痛くなることもなく、とても気持ちの良いキャンプ場でした。
これを無料で使わせてくれる中川村役場の太っ腹には、ホント感謝です。
またこれからも何度か来たいと思っています。お世話になりました!
【国道152号】
さて、どこに行こうか、あまり深く考えていなかったのですが、景色の良い場所があると聞き、そちらに向かうことに。
林道をクネクネしながら降りていくと、国道152号にぶつかります。
この国道、何度か通っていますが、この辺りは広く開けたとても気持ちの良い快走路です。この日も真夏のような抜けるような空に雲が浮かんでいるという絶好のツーリング日和に、ワクワクしながら走っていました。
この時までは。
【悪夢…。】
で、やってきたのがこの場所です。
この道を上がったところに、「天空の池」とも称される素晴らしい景色が広がっているとのことなのです。
問題はそこまでのアクセスルート。ご覧のように入り口は何とかなりそうなフラットなダートでしたので、魔が差したのでしょう、つっこんでいってしまいました。
が、100mも走らないうちにかなりガレてきてしまい、後輪がスリップをし始め、ほとんど立ちゴケのような感じで転かしてしまいました。
問題は、300kgのバイクをどうやって起こすかです。
何度かチャレンジしてみますが、足場が悪く、どうやっても起きません。そのうち腰も痛くなってきましたので、諦めてロードサービスに電話をしたその時です。
なんと、1台の車がやってきました。
声をかけて起こすのを手伝ってくれとお願いしてみたところ、快くお引き受けしてくださり、何とかバイクを起こし、脱出することができました(もちろん、上に登るのは諦めて引き返しましたよ)。
助けてくださったのは名古屋からいらっしゃったというご夫婦の方で、なんでも、来る途中にあったおそば屋さんのキノコそばがとてもオイシイので、良くそこまでは来るが、風景がきれいだという噂を聞いて、今日たまたまやって来たということ。本当に偶然だったのですが、おかげで本当に助かりました。
このページをご覧になることはないと思いますが、改めて、お礼と感謝申し上げます。
で、少し休憩をして、目的が果たせなかった無念さと、バイクに傷を付けた情けなさで、傷心のまま引き返すことに。途中、ご夫婦に教えていただいたおそばをいただきましたが、本当に美味しかったです(あ、写真取り忘れました…)。
【エピローグ】
バイクを起こしている最中にはあまり感じなかったのですが、山を下って行くにつれ、段々と腰が痛くなり始めてきました。
そこで、何とか駅前の商店街で湿布薬を買い、貼ろうとしているところにお巡りさんがやって来て、さっさと移動しないと駐禁をとるぞと言われ…、湿布を貼れずにそのまま高速に。
空はこのように素晴らしいのに(写真では富士山も見えています)、少し痛みを増した腰と、この先の渋滞表示に気分はちょっと下り気味。
なんと甲府昭和~八王子までの合計47km以上が渋滞していて、それが少しずつ渋滞が伸びているというとんでもない状況に。しかもSA・PAともに入り口で渋滞している状況でしたので、諦めてとっとこ家に帰ることにし、結果、17時半まえには帰着できました。
それにしても、初めてのソロキャンプ、一人だからこそおもしろかったり、つまらなかったりしましたが、総じて、2日目のあのことさえなければ、とてもおもしろい旅となりました。
生天の川も見ることができましたし、ぜひ機会を見つけて、またソロキャンプもしたいと思っています!
その時は、やっぱりこのキャンプ場でしょうかね(笑)。どなたか星空が見れる、そして肉眼でも天の川が見れるような、出来れば無料のキャンプ場をご存じでしたら教えてください!
本日のデータ
1日目
走行距離 : 約 266km
所要時間 : 約 7時間 2分
2日目
走行距離 : 約 330km
所要時間 : 約 7時間42分
通算平均燃費 : 18.7km/L
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