大人の休日 ~ 富岡・蓼科ツーリング ~
【プロローグ】
この6月7月は、休日出勤が重なっていたり、出張が重なっていたりと、心身ともに少々バテ気味。
そこで、せっかくなので三連休の最終日、心身ともにリフレッシュするためにツーリングに出かけることにしました。
テーマはずばり「大人の休日」。
いつものようにガンガン距離を走るのではなく、また美味しいものをたらふく食べることをめざすのではなく、よそじーず半ばにふさわしい、ちょっと気取ったツーリングを目指してみました。
そこの君!「にあわねー」とか「おまえにゃ無理~www」なんてことは言わないように!ちゃんと自覚はあるんだから(笑)
【富岡製糸場】
さて、大人の休日といえば、やはり知的な部分も欠かせません。
そこで、7月12日に文化庁が次の世界遺産登録に向けて推薦することを決定したばかりの富岡製糸場にやって来ました。
しかし、到着が早すぎたため、まだ中は見ることができず(9:00a.m~)、守衛さんに断って、門のところで1枚写真を撮らせていただきました。
昔懐かしいポストの横の立て看板には「祝 世界遺産へ推薦決定!」とあります。
今の世界遺産登録は、半端無く難しくなっています。世界遺産登録までには、今年9月に仮推薦書をユネスコ世界遺産センターに提出し、来年1月には本推薦書を提出、さらに夏~秋頃にイコモスという審査機関の現地審査、その後の書類審査を受けて、来年の6~7月に最終決定という、長く、とてつもなく大変な道のりが待っています。
2年後、ぜひとも「祝 世界遺産へ登録決定!」という立て看板と一緒に写真が撮れるよう、心から応援とお祈りしています。
【荒船風穴遺跡】
続いてやって来たのが、世界遺産候補「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産の1つ、荒船風穴遺跡です(その他の構成資産は、富岡製糸場、高山社跡、田島弥平旧宅)。
ここは、岩の間から出てくる冷気を利用した、「蚕種」=カイコの卵の貯蔵庫跡です。
石積の間から吹き出てくる冷たい冷気を利用して、蚕種を冷蔵することによって、カイコがふ化する時期をコントロールできるようになり、それまで年1度しかできなかった養蚕が年数回できるようになり、生糸生産量が飛躍的に増加する一助となった施設の遺跡です。
現在は、上にあった建物は無くなり、地下に該当する石積みしか残っていませんが、今でも石墨の間からは冷風が吹き出ており、この日も、外気温が17.6度あったにもかかわらず、1号風穴の吹き出し口で、わずか1.3度しかない冷気が吹き出ており、白いもやとなっていました。
ここは、周りには何もなく、本当に静かです。
そして暑い中走ってきてしばしここの冷気と、森林のマイナスイオンを浴びていると、本当に癒され、心の底からリフレッシュできるような気がして、大好きなところです。
とはいっても、国道からの林道はかなり狭く、ところどころですれ違いのための場所があるだけで、基本は1車線(舗装はされています)。また、遺跡の駐車場も自動車2~3台ちょっとが止められるかどうかというところですので、県と市では、世界遺産登録の暁には、近くの神津牧場に車を止めてもらい、そこから約700mちょっとの林道を歩いてもらうということを考えているようです。
なお、遺跡自体は私有地の中にありますので、マナーを守って見学しましょう。
【神津牧場】
世界遺産の構成資産候補をあとにしてやって来たのは、荒船風穴からもほど近い、神津牧場です。
何回か来ている割にはよく知らなかったのですが、なんとこの神津牧場は、日本で最初の洋式牧場として有名です。
有名といえば、ここのソフトクリームもジャージー牛乳をつかった濃い味で、蓼科の「もうもう」と並んで、私的には高ランクソフトの1つです。
もちろん、今回も美味しくいただきました(あ、写真取り忘れた。。。)。
それにしても、今回はテント等持ってきていませんが、こんな木陰でテント建てて、本を読んだり、ボーッと昼寝できたらどんなに幸せでしょう。これぞちょっと贅沢な「大人の休日」って感じがしませんか?テントを持ってこなかったのをちょっと後悔しましたよ。
【丸山珈琲】
我が家の中で、この辺りに来たときに必ず寄る定番スポットとなっているのがここ、丸山珈琲小諸店。
施設内には焙煎工場があり、また、スタッフは世界バリスタ大会でも上位入賞を果たしているというとても美味しいコーヒー屋さんです。
実は私はコーヒーはインスタントで十分、缶コーヒーもコーヒーでなくてもコーヒー飲料で十分な人だったりするのですが、そんな違いの分からない私でも、ここのコーヒーは本当に美味しいのが分かります。
本来ならホットで飲めば良いのでしょうが、やはり暑い日でしたのでアイスにしましたが、それでも普通の喫茶店のコーヒーより遙かに美味しいのが分かります。
味もさることながら、お店の雰囲気も広々としていて、さらに真正面に浅間山がどーんと広がるのを見ながら、とてもゆったりとした時間にとっても癒されます。
美味しいコーヒーと、美味しいケーキ、そして落ち着いた雰囲気についつい長居。まさに「大人の休日」って感じですよね。
【夏の信州~っ!】
小諸から蓼科への道は、まさに「夏の信州~っ!」という感じの道で、どんと開けた盆地の中を、暑いけどからっとした気持ちの良い空気の中、両側の山々を見ながら、ゆっくりながらも(←ここ、大事だからねっ(笑)今日はなんと言っても「大人の休日」ですからねv^^)良いペースで走れる、本当に気持ちの良い道です。
こういうシチュエーションに出会えると、自動車ではなく、五感で乗るバイク乗りで良かったなぁとつくづく実感しますね。
【蓼科高原牧場「もうもう」】
さて、このエリアに来たら、もう一カ所必ず寄らなければならないところがあります。
そう、蓼科高原牧場「もうもう」です。
こちらも神津牧場に負けずと劣らず濃厚な牛乳の味がするソフトクリームで、とっても美味。
暑い中、木陰でぼーっとしながら食べるスフとクリームって、どうしてこんなに美味しいんでしょうねぇ?
いくつになっても、いえ、「大人の休日」だからこそ、これだけは辞められません(笑)
【ビーナスライン】
今回のツーリング最後のエリアは、信州が誇る爽快ワインディング「ビーナスライン」。
紺碧の空の下、適度に浮かぶ雲を眺めながら、草原の間を駆け抜ける、これぞ夏のツーリングっ!っていう位気持ちの良い道です。
もちろん、こんな時期、こんな時間(15時前)ですので、車も人もそれなりにいますから、ペース的にはたいしたことがないのですが、その分、ゆっくりのんびり、高原ルートを楽しむことができます。
目をつり上げ、ハイペースでガンガンワインディングを走るのももちろん良いのですが、こうやってゆっくりペースで高原のさわやかな空気をいっぱいに楽しみながら走るというのも、また「大人の休日」っぽくて良いものだと再認識。
で、改めて思ったのですが、夏の海辺の道も悪くはないのでしょうが、私的にはやっぱり高原ルートの方が好きですね。
【そして悲劇は起こった…】
霧ヶ峰の道の駅からは、いつもでしたら美ヶ原の方に抜けるのですが、今日は前から気になっていた、グライダー飛行場の横から諏訪に直接降りていくルートで帰ってみることにします。
が、これが悲劇のもとに。
この道自体は両側が開けた(牧場?)、狭いけど交通量も少ないとっても気持ちの良い道です。
なので、つい、バイクを止めて写真を撮っていたのです。
もちろん、ちょっと下っていますのでギアを2速に入れた…つもりでした。
が、この写真を撮った1分後…。
concours14はお散歩をはじめ…スタンドが外れてゆっくりと倒れはじめました。
あわてて支えようとしたのですが、運悪く、道ぎりぎりに寄せて止めていたため(スタンドはコンクリートの上)、足場が悪く、あきらめざるを得ず、ゆっくり倒します。
問題はここから。
足場が無いためまったく起こすことができないのです。
仕方なく、通りかかったCB1100の方と、自動車の方にお願いをし、手伝ってもらってやっとの事で起こせたのですが…気をつけていたのですが、やはり腰に力を入れすぎたようで、かなり痛くなり…その後、ひねったり何もしていないはずの親指もかなり痛くなり…満身創痍となってしまいました。
とはいえ、バイクに乗れないほどではありませんし、バイクもアンダーカウルに大きな傷を作ったぐらいで住みましたので、何とか家に向かって出発です。
【エピローグ】
ゆっくりと諏訪の待ちまで降りてきて…インターに入るまでにどこかドラッグストアがあったら湿布でも買うかと思っていたら、なんとあっという間にインター入り口。ケガさえなければ、本当に良い道だ!ということになるのですが、仕方なくそのままインターに入り、東京まで。
腰の方は鈍い痛みがある程度で何とかなるのですが、もちろんいつものように中央高速は延々と渋滞していましたので、クラッチとウィンカーを操作しなければならないので左手親指は、家に着く頃にはがかなり痛くなってしまいました。
大切なバイクのアンダーカウルには大きな傷を作ってしまうし、腰や手は痛いわで、さんざんなことに(おまけに妻からは、遊びに行ってケガして…と非難されてしまうし。。。)。
でも、それさえなければ、今回のツーリングは当初掲げた「大人の休日」をまさに満喫できるもので、とても楽しいものでした。
早く手と腰を治して、また「大人の休日」を楽しみたいですね。
走行距離約 440km、所要時間約 12時間35分
平均燃費 19.1km/L
(↑過去最高!これも「大人の休日」効果?)
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