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2012年1月14日 (土)

ユピテル バイクナビ ATLAS MCN43si その3 実走インプレ

 ユピテル バイクナビ ATLAS MCN43si レビューその3として、実際にツーリングに行ってみて、解ったこと等使用感について書きたいと思います(写真はクリックすると大きくなります)

 なお、改めてあらかじめお断りしておきますが、私はこれまで、ナビは車で2つ、PNDもバイク2つ+車1つ(うち、車用とバイク用各1は韓国製で韓国内での使用)の計5つ使ってきておりますが、ここでは、特に現在もconcours14で使っている、GARMIN nuvi205WPlusを念頭に置きながらのレビューになります。言い換えると、SONYやPanasonicなどの国産PNDの経験がありませんので、それとの比較はできないので、あらかじめご了承願います。

【車体への取り付け】

Simg_1973  このナビは、クレードルをあらかじめ車体に設置しておき、それにナビ本体を設置するという形になっていますが、このナビ本体をクレードルに装着するのに、正直とまどいを感じる部分があります。

 本体を設置し、上下からカチッと言うまで挟み込み、専用工具によりネジで閉め込んで落下防止を図るというギミックになっています(左の写真の、クレードルの左下にあるネジ)

 しかし、実際のところ、このギミックとクレードルそのものの操作感というか、精度というかが非常に悪いのです。

Simg_2050  最初に設置した時に、きちんとカチッと言ったと思いましたし、落下防止ネジも締め込んだつもりだったのですが、どうやらきちんと設置されていなかったようで、高速を走っている時にゆるんできてしまいました(給電されないのでわかりました。クレードルを手ではさみつけたら給電が再開されたました。)。

 その専用工具で締めるネジも、専用工具がとても小さいこともあって、締まったのかまだ緩いのかが非常にわかりにくいのです。少なくともウィンターグローブをしてでは解りませんしとてもやりづらいです。

 本当なら、こんなネジを使わなくても、カチッといわせたところで走行中にゆるまない程度のロックはかかるべきですし(一応外すためにはボタンを押さなければならない仕掛けになっていますが、これも押したのかどうなのかがよく分からないのです。)、ネジを使うなら、しかもバイク用を謳うのであれば、グローブをしていても普通に取り付けできるようなギミックにしておくべきです(205Wは、マウントにパチンとはめ込むだけ。それでも落ちないだけの十分なしっかり感はあります。)。

 どうしても脱落防止のためというのであれば、「命綱」をつける穴を開けるか、ツアーテックのマウントのように鍵で防犯もかねてしっかりロックするということだってできるでしょう。

 これについては、やはり再考して欲しい物だと思います。

 

【デザイン】

 食事時など取り外して持ち歩こうとすると、やはり205Wよりも厚みも外回りも大きいためにその大きさを感じます。

 といってもバイクで使用している最中は、基本的に液晶画面のサイズのみが問題になりますので、205Wと同じ液晶サイズ(4.3inch)ですので違和感はありません。

 また、デザインになるのかは微妙ですが、外側にあるのは、電源ボタンと「メニューボタン」の2つです。これはシンプルでとても良いと思います。

 が、強いて言うなら、音量調整ボタンはあっても良かったのではないかと思いました。いちいちメニューを呼び出し、そこから設定までにたどり着くまでの間が、むちゃくちゃ多くのボタンを押す訳ではないですが、正直少々面倒に感じてしまいます。

 高速に乗ったら音量を上げ…、有料道路の料金所では少し音量を落として…、雰囲気の良いところならいっそ音量をゼロにして…と音量調節をしたい場面は意外と沢山あります。

 もちろん、本機にはオプションで音量と地図の縮尺を代えられるコントロールスイッチがあるので、それを使えと言うことなのでしょうが、設置の所でも書いたようにやはり少しでも省スペース化したいのがバイクですので、本体にこのスイッチ機能を持たせるべきだと思うのです。


【ナビ性能】

 ナビとしてみたとき、ルーティングは比較的素直な線を引きます(というよりもGARMINが独特すぎ?)。

 目的地を設定してからの最初のルート検索はそこそこ早く、ルートから外れた際のリルートなども十分なスピードです。

 とはいっても、ネット上ではよく言われていることですが、2011年春発売のモデルにしては地図が古いので(2012.01現在所収の地図は2009年春版=2008年のデータ=「すでにカタログ落ちした」nuvi205Plusと同じ)、ルートの引き方もそれなりのところが無いとは言えません。が、それにしても、なぜこんなに古い地図を入れたのかはやはり謎としか言いようがありません。安価にアップデートできることを期待します。

Simg_2052  それ以上に問題なのが、目的地の案内にかかる設定です。

 何度かあったのですが、目的地判定が非常にいい加減なことが結構あります。205Wが本当にピンポイントで、また案内設定を見れば解るのですが、場所によっては出入り口まで案内するのに比べて、正直いい加減です。

 

Simg_2044  というか、なぜか目的施設の裏に案内することもしばしば。自宅の近所の本局扱いの郵便局で試したときには、裏口すらない真裏に案内されたときには、驚きを通して笑ってしまうしかありませんでした。

 また、本機の売りの一つが、マップルとの連携であり、いくつかの施設はナビで検索した際に追加情報として見ることができます。

 これが載っているような、有名(?)どころの施設でも、同じように裏に案内されたときには、ただただ驚くしかありませんでした。

 はっきり言って、早急に改善すべき点の1つです。


【画面表示・視認性】

 晴天下での視認性は、はっきり言って205Wに対して本機の圧勝です。

 本機にはカラーモードとグレースケールモードとがありますが、GARMINの伝統的なぱっと見見やすい色使いに慣れていると、使い始める前は見にくいのではないかとの危惧をしていたのですが、カラーモードでも、晴天下で十分に見える液晶にはびっくり!炎天下を試した訳ではありませんし、人によっても異なるかもしれませんが、とても見やすい液晶だと思います。

Simg_2060  ただ、色使いでいうと、案内ルートの色が、道路によって変わってしまうのは、案内されている道なのかどうだったのかが一瞬解らなくなりましたので、これも私的には直して欲しい点の1つだと思っています。

 また、画面の下1/4がメニューになっていますが、これが中途半端に半透明になっていて、現在地表示(住所や緯度経度等設定可)とメニューを示す「MENU」という文字が、それぞれ重なってしまっていて、とても見にくいです。

 さらに言うと、ルート案内をさせていると、この欄に予想到着時刻が表示されるのですが、これが白地で小さな文字で示されるため、非常に解りづらいのです。

 はっきり言って、私にとっては、この予想到着時刻を見ながらどれくらい寄り道するか等々を考えたりしますので、ナビの機能としてかなり重視したいポイントなのですが、これが見にくいというのは、やはり問題かと思います(少なくとも私にとってはかなりの問題)。

Simg_2045  表示という観点で言えば、細かい道を簡単に切り捨ててしまうのが、このナビの、というより日本製のナビの最大の欠点だと思います。

 細かい道を走っていても、その先がどうなるのか、少々広めのスケールで見たいことは多々あります。また道は地形に依存するモノでもあるので、道のあり方を見ていると、ある程度地形を推察することもできます。

 このため、私はできる限り道は細かく表示して欲しいと思っているのですが、本機は100mスケールまではそれなりに描写するものの、次の200mスケールになるといきなり細かい道の描写を止めてしまいます。

 これは個人の好みにもよると思いますが、205Wには、それに対応してかなり頑張って道を表示し続ける詳細モードと、日本製ナビのようにあっさりしてしまうモードなど切り替えができるようになっています。

 ですので、本機もせめて切り替えにより、ある程度の縮尺まで細かい道を表示ができるようにして欲しいと思います。

 切り替えで言えば、良くあるようなバードビューモードはありません。地図を上から眺めるだけとなっています。

 私はそもそもバードビューモードを使いませんので、これは全く問題ありませんでした。

 また、ガソリンスタンドやコンビニ、ファーストフード店など企業アイコンを表示できるのですが、問題は表示する分野を選択できないため、繁華街などではランドマークアイコンと一緒になって、非常にごちゃごちゃしてしまいます。全部表示するかしないかではなく、205Wのように表示する業種を選択できると良いと思います。

 さらに、こちらもオプションのコントロールスイッチを使うと手元で地図のスケールを拡大・縮小できるので便利なのですが、本体のみだと、スケールが表示されているところをタッチして、プラス/マイナスボタンを表示させ、それぞれのボタンで拡大/縮小するというギミックになっています。

 このボタンこそ透過しても良いので、プラス/マイナスボタンを画面どこかに常に置いておくか、ハードウェアスイッチを用意する必要があるだろうと思います。

 一番良いのは、液晶の値段が上がってしまいそうなのですが、スマートフォンのようにピンチイン/ピンチアウトで縮小/拡大できれば理想的かもしれませんね。

 

【操作性】

 操作という点では、基本的にはとてもわかりやすいとは思います。マニュアルが無くても、1・2度ナビを使ったことがある人なら、ある程度直感的に操作することはできると思います。

Simg_2053_2  また、ボタンも、文字入力(一覧形式ではなく、携帯と同じく「あかさた…」のボタンしか無く、それを何度か押すことで他の文字を入力するタイプ)も併せて、大きめに作られているため、グローブをしていても操作にいらだつと言うことはありません。これは良く考えられていると思いました。

 ただし、問題なのは経由地の設定方法です。

 1つだけ設定するなら、とてもわかりやすいのですが、2つ以上設定する場合には、経由地を検索してからルートを再計算させ、さらに案内を開始させてからでないと、次の経由地を追加することはできません。

 これは本当に不便です。205Wの場合は、経由地を検索したらそれが経由地なのか目的地なのかを選ぶだけで、自動的に経由地として再計算してくれます(もちろん案内も自動)。

 最初これが分からずに10分間以上悩みました。検索して経由地か目的地から選択した時点で自動的に再計算をするように改めて欲しいところです。

 ただし、本機は経由地の順番を変更することができます。これは205Wが設定した順に経由地を設定していくのに比べ、とても便利に感じました。

 目的地ということでいえば、本機はパソコンとの親和性はあまりありません。GARMINのようにGoogleマップで検索した地点をナビに転送したり、Googleマップでルートを作ってそれをナビに転送したりという機能はありませんので、目的地がナビ上で見つけられなかった場合にはちょっと不便だったりします。

 ただしこれは、GARMINを使ったことが無ければ分からない便利機能ですので、仕方がないといえば仕方がないのですが、できれば搭載してもらえると嬉しい機能でもあります。

 

【音楽・音質等】

 やはり案内や音楽を聴けるというのは良いものですね。205Wはスピーカーはもちろんありますが外部出力方法を持たないので、普段は音は一切聞こえていません(なので、MP3プレーヤーを別途もって走っています)。その点、外部への音声出力方法を持っているというのは、少しでも荷物を減らしたいバイクの特性を考えると、とても良いと思います。

 私はブルートゥースインカムを持っていませんので、当然有線でつなぐことになります(普通のステレオミニプラグが使えます)が、有線で聞いている限り、音質はとても良いと思いました。

 笑えたのが案内音声が、普通のお姉さん、キリッとしたお姉さん、萌え系入った女の子と3種類有り、この辺はこのメーカーらしさが出ているところです。

Simg_2048 ミュージックプレーヤーの使い勝手は、ファーストインプレでも述べたようにあまり良くありません。

 ファイルをフォルダ管理できないのは述べたとおりですが、もう一つ問題なのが、曲の選択がある意味単純すぎてやりにくいことです。

 上記のようにフォルダ管理できないため、ずらっと曲が並んでいるのですが、その選択の際、途中の曲を選びたいとき、スキップボタンで一つ一つ飛ばしていかないと曲を選択できないことです。

Simg_2049  プレイリストの方にはスクロールバーがあって、簡単にリストの真ん中の方にある曲を選択することが可能なのですが、表の画面にはそれがありません。

 しかもプレイリストにも「プレイ」ボタンがあって、選択して再生し、そのまま「戻る」ボタンで表の画面に戻ったときには、それが反映されておらず、表の選曲とプレイリストの選曲が連動していないのです。プレイリストにあるボタンはあくまで「試聴」という扱いのよう。これをする意味がどれだけあるか…。私には理解できませんでした。

 

【警告機能】

 本機の最大のウリが警告機能でしょう。

Simg_2057  レーダー探知機メーカーらしく、GPSでの警告はしっかりしており、警告アイコンと画面上部の帯状のアラート、音声(ただしヘルメットをしていると聞こえない)しかない205Wに比べると、音声での警告はもちろん、画面半分がアラート機能になるなどとても視覚的にも目に入りやすく、この辺は素直に良いと思いました。

 ただ、もしかしたら案内の設定にもよるのかもしれませんが、進行中のルート上にあるモノのみ警告を発するのではなく、「10時の方向」という、明らかにルートから外れたところにあるものまで(しかも高速走行中、高速モードになっていても「10時の方向」にある一般道の警戒ポイントまで)警告をするのは、無線探知ならいざ知らず、そのたびに音楽がミュートされることも含めて煩わしく、さすがにどうかと思います。

 もちろん、オプションのレーダー探知機をつけるともっと良いのだろうとは思いますが、今の時点では手元にありませんので評価はできません。いずれこのナビを使い続けることになれば購入も検討してみたいと思います。

 ちなみに取り締まり警告データは毎月更新されますが、年会費で5000、35日間で1000円(2012.01現在)となっていて有料です。

 毎月でなくても良いので、コムテックやセルスターのように無料にしてして欲しいというのも正直なところです。

【その他】

 私的に謎な作りになっているのが、電源管理です。

 本体右横には電源ボタンがあり、それを押したり、バイクのメインスイッチを切ると当然電源が落ちる…はずなのですが、本機の場合、どうやらスリープになっているだけのようなのです。

 というのも、1日近く走って、フル充電になっているはずですが、翌日に本体だけで電源を入れると、バッテリーが半分近くになっている、2・3日するとほとんど無くなっています。つまり完全にOFFになっておらず、スリープにしかなっていないのです。

 起動を速くしたいということからなのかもしれませんが、やはりOFFはOFFになってほしいですし、スリープが必要なら「電源ボタン短押しでスリープ、長押しでOFF」といったようなギミックにすればよいと思います。

 これが困るのは、たとえば家で出発前にちょっと地図や雑誌等見ながらルート作りたいときにバッテリーが残っておらず、パソコンを立ち上げ、裏蓋開いてUSBケーブルをつないでからでないと操作ができないということになり、とっても不便。本機は「まっぷるコード」での検索ができることをウリにしていますが、出発の直前にバイクの横で「まっぷる」広げて入力…なんてことは、通常あり得ません。なんとしても改善して欲しい点です。

 パソコンとの関係で言えば、正直、パソコンとの親和性はほとんど無いです。

 USBケーブルでつないだとしても、電源供給だけで、microSDカードにアクセスできる訳ではありませんし、GARMIN機のように、Googleマップで検索したポイントをカスタムポイとして登録できたり、ルート作って案内させたり(205Wは不可)といった作業は一切できません。

 これは、GARMINナビを使ったことのない人だと問題にはしないと思いますが、この機能があるのと無いのでは便利度が全く違いますので、やはり欲しいというのが正直なところです。

 

【総括】

 3回に分けてインプレしてきたのですが、これらをまとめて一言で言うなら、「素性はとても良いけど、はっきり言って詰めが甘い」ナビと言うことができるでしょうか。

 私的に点数をつけるなら75点。

 及第点といえば及第点ですし、このナビしか知らなければもっと点数が上がるでしょう。

 強調しておきたいのですが、基本的な素性はとてもいいと思います。

 が、これまで縷々述べてきたような結構気になる課題が結構あるために、せっかくの良い点がよりも課題の方が目立ってしまうということになっているのではないでしょうか。

Sdsc_5455 この辺りは、ユーザー側の経験値等にもかなり左右されるでしょう。設置を自分でしなければ、設置にかかるマイナス点なんて全く見ないで済むわけですし、GARMINを使っていなければ、200mスケールでの道の間引き方やパソコンとの親和性なんて問題にしないかもしれません。

 とはいっても、使い始めてまだ数回のツーリングですので、もう少し使い込んでみて、この辺りの評価がどうなるかというのは、これからも気がついたことがあるたびにレポートしたいと思います。

 長文に付き合っていただき、ありがとうございました。

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